干支と西暦の山に登る荏原山歩会だより


干支の山 猪臥山 登り 07−6−10


【日 程】2007年6月10日
【山 域】白山系?
【山 名】猪臥山 1519.1m
【地 図】

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「この地図の作成にあたっては、国土地理院発行の数値地図25000(地図画像)、50mメッシュ(標高)を使用しました。」
国土地理院の成果の使用・複製に当っては、規定を守って下さい。
ルート記入はカシミールで作成しています。

【交 通】マイカー
【水 場】ひるがの高原で、途中に水場無し
【メンバ】富山橋他、合計人
【天 候】晴れ
【タイム】今回、登り:3時間、下り:3時間
     
     


猪臥山(いのふせやま・いぶしやま)1519.1mは今年(亥年)の干支の山です。
ほとんど頂上まで車で行けるので、残雪の有る内に行かないと、登った感動が薄れるかな?と云う
事で、残雪期に登る予定になっていたのですが、12年間、欠かさず干支の山に登って来たメンバ
ーの都合が付かず、雪解けも終わったこの時期、実行する事となりました。
ルートは、最近整備されたと言う、卯の花街道 猪臥山トンネル清見側から登るルートで、猪臥山
散策道となっていますが、一周すると11Kmを越え、合計の登りも900mを越える様な、散策な
どと言っておられないルートです。

6:00、荏原公民館前
出発して間も無く雨が降り始め、これはどうなるかと心配しながら登山口へ向かいます。2時間も
有れば余裕で登山口に着けるだろうと思って出たのですが、何故か途中の卯の花街道への分岐を見
逃し、高山市街に入る寸前で気が付きUターンとなり、最初から意欲が削がれそうになりました。
しかし、余計な時間を過ごしている内に天候が回復し始め、登山口では問題の無い状態になってい
ました。

8:30、登山口着
登山口では同行しようと言う事になっていた、ネット仲間のわたすげ夫妻が待ちくたびれて、そろ
そろ出発しようかとしているところでした。

われわれも急いで出発準備、しかし、ここでも小アクシデント、今日は記念の登山なので、性根を
入れてDV撮影と思い、三脚を持ってきたのですが、これの部品が外れて紛失、使う事が出来なくな
っていました。
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8:45、登山開始 1010m
ミズナラ主体で所々にブナが混じる樹林帯の斜面を登り始めます。樹林下は綺麗に下刈りされてお
り、気分の良い登山道で始まっています。
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9:05、尾根に出る 1120m
細ブナが集まった場所が有り、この先に純林でも有るかと期待してみますが、そうは行くはずも無
く、カラマツ林やらネマガリダケが下生になった雑木林が続いて来ます。
ネマガリダケはススダケ、この時期は美味しいタケノコを出します。これが有れば登山の辛さを忘
れる人も多い様で、今日もタケノコと戯れながらの登りになりそうです。
尾根を行く様になると、大小のアップダウンが混じる様になり、高度は稼げないものの、戯れ所も
あちこちに有って、進むスピードが次第にゆっくりになっていきます。

9:30、1210m(約1.3Km)
未だ1Kmしか歩いていないのかと、がっかりさせる様な場所に1Km標識が有り、ここまですでに
45分経過、これは少し遅すぎるかな?と言う感じですが、まあ、それほど問題になる事は無いで
しょう。
辺りを観察、特に変ったものは無し、ネマガリダケの下生の雑木林が続いています。

10:05、主稜線に出る 1340m(約2Km)
高速のICが良く見えると言う事ですがが、ちらりと眺めただけで通過し、方向を右に大きく切って
進みます。
杉林が混じり、暗い感じの登山道になりますが、それはほんの少しの間、又、ネマガリダケと雑木
林に変って行きます。

11:20、展望台 1445m(約3・6Km)
もう頂上かな?と思わせる様な展望の良い場所に出ます。しかし、見えると云う白山や御岳は雲の
中、見えるのは近くの山々とすぐ近くながら、一端下って登り返す猪臥山頂上と、その先、今日の
下山道途中のアンテナの山を持つ尾根が見えています。
普通はこんなにネマガリダケが茂ると、細いものばかりになるのですが、ここは立派なネマガリダ
ケが多い様です。しかし、タケノコとなると、やや少なめでしょうか、最近はネマガリダケのタケ
ノコもあまり豊富に採れないとか、これも地球環境の変化の影響でしょうか。
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登山道の刈り払いは何時されたのでしょうか、かなり登山道に覆い冠ってきており、今年の刈り払
いが無ければ、散策道とは言えなくなる様な場所も出ています。

11:50、猪臥山頂上 1519.1m(約4.7Km)
見覚えの有る枯れ木が見え、その先に頂上標柱が見えて猪臥山頂上です。
頂上は10人程度ならゆったり座る事が出来、20人は無理かな?と言う広さで刈り開いてあり、
廻りは背の低いネマガリダケが生えているだけで展望も良く、視界が良ければ、白山と北アルプス
から御岳が綺麗に見える、いわゆる360度の展望の山です。
頂上から2−3分降りた場所に山の神神社が有り、古くからの山岳信仰の山の様です。
そこまでは良いのですが、標高差50m下まで車が来ており、これにはやはり、寂しい気持ちが有
ります。幸いに、この車の人達はハムを楽しむ人達の様で、大きなアンテナをセットしており、頂
上には登って来ない様子でした。
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記念撮影、鼠年の大鼠山から始まって、今年は猪年と調度一周を終えた事になります。 S田W、
O石W、N田Mに加え、ネット仲間のわたすげさんも猪年と云う事で、珍しく大勢の年女・男が居
り、記念撮影は賑々しく行われました。
又、12年12干支の山を完登したH田さん、いろいろ都合が有る中、干支の山には欠かさず参加
され、これも見事でした。
頂上では記念小宴会の始まりです。下山道での登り返しも有ります。しかし、下りも決行大変な事
も有り、手短に終え?(とは言いながら1時間)下山準備に取り掛かるのでした。
13:05、頂上出発
まずは山の神社に、今日の山行と干支の山1周のお礼をし、この先、他の山もも元気に山行が出来
る事を祈念し、頂上を後にしました。
下山と言えども、アンテナの山までほとんど標高が下がる事無く、アップダウンを繰り返すだけ、
なかなか辛い下山道なのです。

13:40、展望台 1470m
頂上と同じ様な展望が有って、切り開いて有りますが、当然ながら今日はここも展望無し、ぽつぽ
つと降り始めた雨に濡れた笹をかき分け先を急ぎます。
途中で林道に沿うような登山道になりますが、辛うじて林道に入る事無く、アンテナの山へと続い
ています。
登山道脇には登りと同じ様にススダケが顔を出していますが、もうそれほど戯れる人も居ないよう
です。(とは言えども、ポケット一杯にしている人も・・・)

14:10、アンテナ 1460m(2.2Km)
林立と言うほどではありませんが、立派なアンテナの施設が有り、ここまで林道が通じています。
頂上は広く樹林になっており、特に展望も無い場所です。ここまでが今回のルートの登りと言う感
じでしょうか、この先はさほどの登り返しは無い様です。
しばらく林道を行きます。何だが異様なガードレールが設置された道が続きます。緩い傾斜面に、
ガードレールが5−6段も使われた、大型トラックの高さ程度にもなるガードレールですが、何の
ためなのでしょうか?
この林道は林野行政と関係有るのか無いのか判りませんが、昨今の話題が思い起こされる様なガー
ドレールです。

14:30、下山道へ分岐 1400m(3.1Km)
注意していないと見過ごしてしまう様な分岐が有り、ガードレールの隙間から再び登山道に入りま
す。
少し登って下り始めると、やや太目のブナが見え始め、良さそうな雰囲気になりますが、それはす
ぐに終わり、登山道は次第に整備が悪くなり始めます。

15:05、分岐点 1260m(4.2Km)
猪臥山登山道の標識が有り、どちらが正しい下山道か判らない分岐が有ります。
どちらも同じ程度に踏まれておりどちらに行こうか迷いますが、左に行けば林道に出て林道歩きで
卯の花街道へ、右に行けば登山道が続き、ミズナラ巨木を経由して卯の花街道へ出る様です。
林道歩きは嫌と云う事で右へ分岐しますが、登山道の整備はますます荒れて来ます。
草が生い茂る頃は林道に下りた方が良いようです。

15:20、800年ミズナラ 1230m(4.9Km)
桧植林に出会い、それが過ぎると又雑木林になり、ミズナラ巨木は見えて来ます。
幹廻り5m弱程度でしょうか、樹齢800年などとして有りますが、400ー500年と言うとこ
ろでしょうか、驚くほどの巨木ではありません。特に周囲に大木が有る訳でもなく、一本だけ残さ
れた境界木の様です。

15:35、沢沿い林道 1080m(5.2Km)
両側に小さな流れを持つ沢が有る尾根を降りると、古い林道に出会い木々に名札を付けられていま
した。 斜面は下刈りがされ、登山口と同じ様に整備がされています。
少し遠い斜面中腹に4m越えと思われるブナ大木が見えていますが、最後までブナ大木の順林と出
会わないルートでした。
やがて車が走る音がして、強固なゲートに出会って卯の花街道に出ました。

15:50、卯の花街道 990m(5.9Km)

16:00、登山口(6.5Km)
案内版に書かれキロ数とはやや違い、下山ルートは少々長い様です。しかし、この程度は誤差の内、
手ごたえの有る散策道でした。
貼り付け文字式の案内板は、何処に行っても耐久力不足で剥がれ落ちていると云う事をお忘れなく。
又、途中の案内標識も貧弱です、方向が違ったり無くなったりする事も有ります。充分の注意が必
要です。特に残雪期は尾根を間違える可能性大です。ルートを間違っても、左にそれない様にしな
ければなりません。
もう一つ弁解、下山道は全く撮影する気にならず、説明用の映像も有りません。地図に少しだけ説
明を入れました。
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